相模川まで直線で5km、最寄りの駅はJR淵野辺駅で駅から徒歩だと18分の距離にあります。観覧無料。観覧は10:00 ~ 17:30 (入館は17:15まで)、基本月曜休みですが、カレンダーを確認してください。
解説ツアーを行っています。予約不要で、日程に合わせて訪問すると参加できます。詳細は 展示解説ツアー で。交流棟は自由に見学できます。
交流棟の前の広場にはM-V(ミューファイブ)の実機模型と、M-3SⅡロケットの原寸模型が展示されています。
交流棟に入ると、受付で記名と大雑把な住所を書き、入館証を貰います。帰りにJAXA入口にある守衛室(?)に返却します。展示の撮影はOKですが、一番奥のはやぶさの部屋は撮影禁止です。
交流棟内の入口正面には「はやぶさ2(JAXA)」のタッチダウンの映像が大きなスクリーンで流れていました。
天井近くまで記入がありましたが、到底肉眼では読み取れませんでした。
名前の由来は打ち上げ基地があった鹿児島県の大隅半島に由来しています。(鹿児島湾の西岸が薩摩半島、東岸が大隅半島です。)
おおすみは、1970年2月11日に東京大学宇宙航空研究所(後の宇宙科学研究所)が鹿児島宇宙空間観測所からL-4Sロケット5号機により打ち上げた日本最初の人工衛星である。(略)
その結果、日本はソビエト連邦(当時)、アメリカ合衆国、フランスについで世界で4番目の人工衛星打上げ国となった。また、その2ヵ月後に中華人民共和国は東方紅1号の打ち上げに成功している。なお中国を含め、多くの国は弾道ミサイル開発の副産物として人工衛星打ち上げ技術を習得したが、日本は大学の付属研究所が純粋な民生技術として研究を行い、非軍事目的での人工衛星開発に成功し、なおかつ日本国内では直接的な軍事技術への転用も行われなかったという点で、国際的に特異性を持っている。
Wikipediaより一部抜粋
L(ラムダ)-4Sロケットの打ち上げに際しては誘導制御装置がついておらず、技術的な問題ではなく、軍事転用可能であるという物言いが政治レベルで展開され、着手時期が大幅に遅れたため(加えて射場である内之浦の地元漁協との交渉も難航しました。)のようです。もちろん何らかの方法で衛星を地表に対して水平な状態にせねばならず、手の込んだ手法が用いられたようで、「頑張れ日本の宇宙開発!」とエールを送らずにはいられないミッションを乗り越えて打ち上げられたのです。詳細はWikipedia おおすみ、 L-4Sロケット 等をご覧ください。
入口の壁際の最初の展示は「日本の宇宙開発・ロケット開発の父」と呼ばれる糸川英夫(Wikipedia)氏の直筆原稿です。当時ドイツは東西に分かれ、航空工業の禁止を継続されている中、日本は分裂することなしに航空工業の再スタートを切れたことを喜ぶとともに、先達の後塵を拝している状況を憂慮している様子が書かれていました。
日本のロケット史の詳細はJAXAの日本のロケット開発史に詳しいので、興味のある方はアクセスしてみてください。初期小型試験ロケットのペンシルロケット、ベビーロケット、カッパロケットときて、ラムダロケットでおおすみを打ち上げました。
世界に遅れを取っていた日本は何とか追いつこうと、科学技術庁の航空技術研究所に宇宙部門を新設し「航空宇宙技術研究所」と改称しました。
航空宇宙技術研究所が最初に取り組んだのが誘導装置付き液体ロケット開発です。液体燃料と固体燃料を組み合わせたLS(液体(リキッド)固体( ソリッド))-Aロケットの打ち上げに成功しました。
その後、国際協力もありつつ日本の宇宙開発は進歩を遂げていきました。
2010年6月、小惑星イトカワのサンプルを持ち帰った小惑星探査機はやぶさが数々の困難を乗り越えて地球に帰還し搭載したカプセルをオーストラリアに着地させた時の感動を思い出すといまだに鼻の奥がツーンとします。特に「はやぶさラストショット」は見るたびに熱いものがこみ上げてきます。ラストチャンスの地球映像(JAXA)
はやぶさが燃え尽きる姿が美しく、飛び出したカプセルに希望を託したように見えました。再びあの感動を噛みしめたい方はJAXAの小惑星探査機「はやぶさ物語」をご覧ください。
VLBIを利用した天文観測衛星はるかは、当初予定していた運用期間を大きく上回る約8年に及ぶ観測を終え、2005年に役割を終えました。最近はVLBI(みんなの力を合わせて一つの望遠鏡になり観測する方法)によってブラックホールの写真撮影に成功したことがニュースになりましたね。
史上初、ブラックホールの撮影に成功!4/10
イベント・ホライズン・テレスコープ (Event Horizon Telescope; EHT)
再使用ロケットの開発。
そのほかイカロスのセイルの一部展示、惑星分光観測衛星「ひさき」の模型「あらせ」の模型などもありました。
美笹深宇宙探査用地上局 アンテナ組立工事 工事トピックス映像 #7(ドローン撮影#4)【4K映像】
展示だけでも随分長いこと楽しめました。職員のような方が外国の方に説明したり、展示方法を変えたほうがいいかな等と話合っているのが聞こえたので、外国人向けにもっとわかりやすい展示方法になっていくかもしれません。そういえば音声ガイドのようなものがないようでした。
敷地内には食堂や売店があるようなのですが、この日は展示しか見ていないので、その他の施設のことはわかりませんでした。後日行ったときに追記として載せますね。
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