2017年に訪れた釜口水門(過去記事)ですが、前回旧釜口水門は見ていなかったので、今回は新旧両方についての記事です。
県道16号沿いにある、湖畔公園そばの駐車場に車を停めて散策します。
諏訪湖は長野県岡谷市、諏訪市、諏訪郡下諏訪町にまたがる湖で、面積12.81km2、周囲長15.9 kmあり、流入する河川は31、流出する河川は天竜川のみとなっています。湖沼型は富栄養湖に分類されています。
諏訪湖では、ちょくちょく釣り人を見かけます。
諏訪湖に菱が繁茂するようで、刈り取り船で集めたものを湖岸へ運び乾燥させ、そののち堆肥にするようです。次回諏訪湖による機会があれば、乾燥場所や刈り取り船も見てみたいと思いました。
左岸側には舟通しがあります。
3門あるフラップ式2段ゲートは、傾斜角度で水を放流します。通常1門からの放流を行っているようです。
諏訪湖の伝統的漁法、大四つ手網のレリーフ。網を沈めて寄ってきた魚を捕るそうです。レプリカのようなものを、車で湖畔周辺を巡った時に見かけたのですが、止める場所がなく断念しました。
2019年のものがストリートビューに写っていました。場所は下諏訪町立諏訪湖博物館・赤彦記念館の前のようです。
真横すぎて、手前の水門のバルブが目立ちますね…
工事は湖中での潜函工であり、高度な技術と細心の注意を要し、だび重なる洪水に見舞われるなど、数々の困難を克服して、無災害で完成することが出来ました。
(全建賞受賞記念の銘板から一部抜粋)
釜口水門の傍らには、釜口水門管理事務所があります。アーチの屋根がある階段を登って、右側に資料室があります。
ボタンを押すと該当施設や河川が光ります。
水や治水について、釜口水門の歴史などがギュッと詰まった資料室です。
当時の工事の過程を記録した資料の展示もあり、水の中に足場を組み、どんどんとできていく様子なども面白かったです。
釜口水門管理事務所の下流側に旧釜口水門が残されています。
旧釜口水門は、昭和11年(1936年)に竣工されました。
現在の釜口水門は旧釜口水門の80m上流に作られました。
後輩の頑張りを眺めるパイセンの気分…
「水門・太郎碑前」今ちょっと調べたところ、心霊スポットの噂があるようですが、私もtanuも霊感は無いので、「この柵は自転車がぶつかりやすいから壊れないためのガードかな?」「だったら向こう側には要らないのでは?」等と独特の解釈で公衆電話論議に花を咲かせてただけでした。
小口太郎は諏訪湖のある長野県岡谷市生まれの科学者であり、歌人。琵琶湖周航の歌の作詞をしました。ボート部だった頃、琵琶湖周航中に故郷の諏訪湖に思いを馳せ作った詞とのことです。
琵琶湖周航の歌は、その作者や歌詞について様々ないわれがあるようですが、琵琶湖周航の歌の誕生場面に小口太郎がいたことは事実のようです。現在は京都大学のボート部に「部歌」として引き継がれているそうです。
噴水は時間帯が決まっていて、釜口水門からもよく見えます。夜はライトアップするようです。岡谷湖畔公園(噴水時間とライトアップ時間の案内あり)にあるモニュメントの間から噴水を眺めるのも楽しそうです。
動画もありますので、良ければ見てください。最後の方に噴水の動画も入ってます。
滅多に書かないグルメ情報
丸安田中屋 チーズケーキ アントルメ
小ぶりですが、クリーミーで個性のある美味しいチーズケーキです。甘さもくどくなく、2~3個食べられそうでした。諏訪湖にお寄りの際は是非ここのチーズケーキも食べてみてください。
参考:
- 釜口水門(Wikipedia)
- 湖沼型(Wikipedia)
- 長野県 釜口水門
- 長野県諏訪市 諏訪市における諏訪湖の環境保全への取り組みについて
- 信毎ニュース 小中生、伝統漁法に挑戦 下諏訪で「大四つ手網」体験教室
- 土木史研究 第22号2002年5月 自由投稿 論文 諏訪湖湖面の減少 と浸水被害について
- 国土交通省中部地方整備局 天竜川上流河川事務所 天竜川水系河川整備基本方針
天竜川水系河川整備計画
諏訪湖及び釜口水門の概要(PDF)- 国立高専機構 長野高専 信州の土木遺産 治水<治水遺産> 諏訪湖 釜口水門(岡谷市)
- 天竜川漁業協同組合 天竜川に生息する主な魚達
- 諏訪湖の水質浄化、環境再生の経験と課題(PDF) 沖野外輝夫 (信州大学・名誉教授)
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