前回訪れた「甲駅」から北上し、「波並駅」と「藤波駅」の間にある運動公園へ来ました。
なぜ幻かというと、撮影した2021年11月21日には、ひっそりとそこにあったからです。そして現在は無くなってしまいました。
のとスポーツブリッジの下に、ひっそりと佇んでいました。
橋の欄干の隙間から下をのぞくと、オレンジの車両が落ち葉をかぶってそこにいました。まるで隠れキャラを見つけた時のようなワクワクした気持ちになりました。
欄干の隙間から、カメラをくるくる動かしつつ撮影している我らの行動があまりにも不審者だったのか、ご近所のウォーキング途中の品の良いご夫婦が声をかけてきました。
橋の下の車両をぜひ見たくて、ここまで来たのだと説明すると、「そんなに有名なの?」と驚かれたので、うんうんと激しく頷くと、「もっとよく見える場所あるよ」と、とっておきの場所を教えてくれる少年のような眼差しで案内してくれたのでした。グラサンしてたけど、きっとそう。
のとスポーツブリッジを渡って左に曲がると、少し下り坂になっています。
まだレールは敷設されているかもしれませんが、草木が茂っており、先に行くのは難しそうでした。
隠れて住んでるところを見つけたようなうれしさ(無粋)
他の方の写真を見ていると、もっと近づいて撮っているものもあったので、おそらく何か不都合が生じ、距離制限が導入されたのかなと思いました。
橋の下に鉄道車両が佇んでいる…という、なんとも情緒に訴える景色を堪能し、良いもの見たなぁ…なんて喜んでいました。ところが、今年の5月のことです。
思いがけない消息をツイッターで知ることになったのでした。あの車両が解体されていたのです。
いつまでも同じ景色は存在しないのだと、改めて旅というものを噛みしめたのでした。
参考:鉄道歴史地図
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