月光天文台という詩的な響きの名前の天文台があると知り、行きたいなぁ…と思い、行ってきました。
ここは静岡県田方郡。晴天寒風の2月上旬。竹林の道路を登って辿りついた月光天文台の海抜は312.3m。月光天文台公式HP
入り口横には遊具を備えた公園があり、スペースシャトルの模型や、台座付きでお子様サイズの宇宙飛行士の顔はめパネルがあります。
屋外にもいくつかの展示物が設置されています。
月光天文台は、プラネタリウムだけではなく、天体観測のコスモワールド、地学資料館のジオワールドがあります。
公式HPの概要・沿革によると、月光天文台は昭和48年に現在の場所に移転したようです。昭和36年設立の公益財団法人国際文化交友会という組織によって運営されています。
駐車場の奥には展望台があり、富士山を一望できる素敵な中庭風の広場があります。車は入れません。入り口付近に自転車ラックがありました。
双眼鏡は90秒100円です。
広場の一角には金属製のパンフルートが置いてあります。
丸いところに耳を近づけてみましょう。管が長いと低い音、管が短いと高い音が聞こえてきますよ。
天文台に入らず外でずいぶん時間を過ごしてしまいました。旅は道草が楽しいのです。
入ってすぐ、大理石の化石プレートが展示されています。
1Fにはプラネタリウムと2mの太陽像の投影装置があります。
この日は太陽の黒点が4つほど見えました。太陽の縁は、大気の揺らぎでしょうかゆらゆらとしていました。
あそこから太陽の像を投影しているようです。
プラネタリウムは大人600円ですがJAF割引があり、カードを提示すると480円になります。
日祝日は11:00と14:00の2回、平日は14:00のみの投影です。癒しの音楽と、寝かしつけるような穏やかなトーンのアナウンスで、tanuも私も時々意識を失いながら、互いにイビキめいた呼吸が聞こえると揺すって起こしたりしつつ、ゆったり時間を過ごしたのでした。後からtanuが「眠れるプラネタリウムあるといいのになぁ」と言ってたので、検索しましたがそんなものは有りませんでした。
投影中の撮影は禁止ですが、これは投影が終わって、会場からお客さんが出た後に撮影しました。
プラネタリウムとはまた別で、2階から上へ行くのには入館料が必要です。大人は600円ですが、こちらもJAFカード提示で480円になります。
第71回特別展ということで、恐竜と化石切手展と言うのが3月4日まで開催されています。
様々な鉱石の展示
神奈川から静岡にまたがる神縄断層についても紹介されていました。2016年に日本地質学会が県の石を選定したそうです。静岡は赤岩等が選ばれたそうです。
日本地質学会は2018年に「県の石図鑑:全国都道府県の岩石・鉱物・化石」を出版予定との事です。日本地質学会HP「県の石」より
備長炭のような色です。周囲の成分に何が多いとこのような化石になるのでしょう。
ナイフのようにギザギザがあります。さぞかし肉が良く切れたのでしょうね。
デボン紀の三葉虫の仲間のようです。
シリアルナンバー付きで得した気分のアパトサウルス・タッチ証明書。大きな恐竜だったから、歩くと雷のような地響きがしたに違いないという事で、日本名はかみなり竜と呼ぶそうです。
「人間が乗るカヌー、ウミヘビやイカの怪物は学術的でない」専門家だと気になるのだろうな…
世界初の恐竜の切手は中国のルーフェンゴサウルス(1958年4月)。日本はフタバスズキリュウ(1977年)が最初の恐竜の切手のようです。フタバスズキリュウは昭和43年に福島県いわき市で当時17歳の鈴木直氏によって発見され、日本で中生代の大型爬虫類の化石が発見されることはないとされていた当時の定説を覆しました。
沢山の世界の切手がありますが、日本の印刷技術は優れているらしく、日本で印刷している海外の切手も多いのだそうです。
1月31日の皆既月食見ましたか?日食と違って赤い月になってましたね。
職員の方が組み立てたそうです。完成してるの見たのは初めてです。
現在JAXAは、2014年にはやぶさ2を打ち上げ、今年中ごろにC型小惑星「Ryugu」(リュウグウ)に到着する予定です。地球への帰還は2020年末頃です。
初代はやぶさの時は事業仕分けなどで閉塞感のある世相だったためか、はやぶさ帰還直前まで、まるで取り上げられませんでしたが、オリンピックイヤーでもありますし、メディアでもっと取り上げて盛り上げて欲しいですね。
JAXAの小惑星探査機はやぶさ2のページ
台長の渡邊さんがそれぞれの展示について、とても詳しく解説してくださいました。入って左側を見た後、そのまま出ようとしたら台長の渡邊さんに呼び止められました。
スーパーカミオカンデの展示を見ていませんでした。勿体ないことになるところでした。
梶田隆章氏はスーパーカミオカンデを使ってニュートリノの観測に成功し、ニュートリノが別のタイプに変化する振動現象の論文を発表してノーベル物理学賞を受賞しました。コスモワールドではスーパーカミオカンデの光電子増倍管を展示しています。壁のパネルは純水に満たされた検出器内の様子。
岐阜にも行ってみたいですね。でも台長さんのお話だと、観測施設なので観光地のようにたくさん人は呼べないでしょうねという事でした。探してみたら、岐阜の道の駅スカイドーム神岡という所で、スーパーカミオカンデの施設体験ができるようです。チェックチェック。
バラバラに入れるお子様が居るかと思えば、それを番号通りに並べなおすお子様もいるとの事です。
光のどの部分に黒い筋が入るかで、何の成分が多いのか分かるそうです。
色んな国で見え方が異なるようです。私はいまだにウサギに見えません…
くるくる回っていました。
冥王星が居なくなって寂しいです。
コスモワールドを見ていたら、もうすぐ閉館の5時が近づいていました。上の4階と屋上には行かずに、月光天文台を後にしたのですが、4階には50㎝望遠鏡と太陽望遠鏡があったのです!そして屋上からの展望も素晴らしいと後で知り、心残りまくりの旅でした。でもまた、行きますよ月光天文台。
今後の企画展情報
- 3Fコスモワールド「太陽とその観測」2月10日~4月15日
- 2Fジオワールド「世界の水晶展」3月17日~7月1日
1Fプラネタリウム3月3日~5月27日
- 11:00の回 エコロジーのわくわく太陽系めぐり+今夜の星空案内
- 14:00の回 Out there 未知の世界+今夜の星空案内
その他、観望会もやっています。詳しくは月光天文台HPへ!と思ったら、載ってませんでしたので、↓に月光天文台でいただいたリーフレットの該当部分を掲載します。
休館日月曜日・第4木曜日
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