【鹿児島】黒神埋没鳥居

黒神埋没鳥居
黒髪埋没鳥居(GoogleMaps

今から110年前の大正3年(1914)1月12日、桜島大正大噴火が起きました。20世紀の日本において最大となる噴火による噴出量で、桜島全域が20センチの降灰で覆われ、多い所では2メートルを超えたそうです。

埋没鳥居前の駐車場
駐車場の雰囲気

トイレもあり、7台ぐらいは駐車できそうです。(黒神埋没鳥居

退避壕

3枚ほどの案内板がありました。

桜島の誕生物語
大噴火の歴史から学ぶ桜島
ジオを体感できる黒神校区
駐車場の向かいには鹿児島市立黒神中学校があります

令和6年4月8日時点の在校生の数は2名となっていました。(鹿児島地区学級数・児童生徒数一覧:PDFより、鹿児島県教育委員会 公立学校一覧表(学級数・児童生徒数等)

この日は工事の音が響いていました

訪れたのは2023年11月16日。学校の背後に噴火中の桜島が見えますね。

道路を渡って駐車場を眺めたところ
猛威を語りつぐ鳥居
埋没した鳥居

昭和33年4月28日に鹿児島県の天然記念物に指定されました。(県のページだとそうなっていますが、指定棒では25日になってますね。23日(鹿児島市の文化財ー六訂版ー)という記述と28日という記述があり、多くは28日となっていました。)高さ3メートルの鳥居が一日で埋まったようです。

ジオパークの案内板
鳥居の手前にある「黒神げんき塾」

黒神中学校が運営している案内所のような場所です。(市立黒神中学校黒神げんき塾について

中の様子
埋没鳥居の説明など貴重な写真画像とともに
椿油を売っているようです

黒神町は良質な椿油で有名だそうです。

原と腹(平成29年度黒神中学校生徒会)

原五社神社という、埋没鳥居の神社と同じものが鹿児島市吉野町上之原にもあるそうで、噴火で黒神から避難した人たちが建てたものだそうです。

奥に学校の渡り廊下が見えます

当時2万1千人の島民のうち、半数が移住を余儀なくされたそうです。

腹五…までかろうじて見える

黒神地区は687戸が全部埋没。

見事なアコウ
アコウのそばから埋没鳥居を眺める
火山灰で地面は灰色です
アコウの緑

このアコウは大正噴火の際に奇跡的に生き残ったものとか。

右手は体育館かな
幾つか祭られています

げんき塾で生徒さんが調べたポスター発表(参考文献:橋村健一「桜島昭和噴火」「安永櫻島燃」/五社神社の御朱印)によると、祀られている神様は「ニニギノミコト」「コノハナサクヤヒメ」「ホホデミノミコト」「ウガヤフキアエズノミコト」「タマヨリヒメ」とのことです。下の引用は鹿児島県神社庁より。

月讀命(ツキヨミノミコト) 瓊々杵尊(ニニギノミコト) 彦火々出見命(ヒコホホデミノミコト) 鵜草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト) 須佐之男命(スサノオニミコト)(略)尚、一説には瓊々杵命のかわりに木花開耶姫を御祭神とするともいう。

鹿児島県神社庁 より
たくさんの足跡
段があります
本殿と、奥にも祀られています
細い道

桜島は噴火しているので、火山灰もどんどん積もっているのでしょうね。

砂っぽい苔
学校施設に挟まれた場所にある神社

石垣にも灰が乗っていますね。

戻ってきました
駐車場の片隅に灰を入れた克灰袋がありました

参考:鹿児島地方気象台「桜島大正噴火から110年」特設ページ第2章 大正噴火の経過と災害(PDF)桜島の大正大噴火(Wikipedia)

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