久しぶりのダム部活動は梅雨明けしたとみられる長野からお届けしますよ。天竜川水系の小渋ダム(こしぶだむ)へ行ってきました。
赤石岳から始まる小渋川の流れは、天竜川に合流し太平洋の遠州灘へ至ります。
小渋ダムは治水、灌漑、発電の目的で作られたダムで、曲線の美しいアーチ式コンクリートダムです。昭和36年に起きた36災害(さぶろくさいがい(Wikipedia))により、小渋川に多目的ダムを作ることになりました。
少ないコンクリートで建設可能なアーチ式コンクリートダムは、両岸の岩盤の強固さが必要です。峡谷などに適しています。
非常用洪水吐のクレストゲートは5門。小渋ダムでは今までこのゲートを使ったことはないそうです。
平たい部屋がコースターゲート、少し高めがクレストゲートとの表示。
常用洪水吐のコンジットゲートは2門。裏には予備ゲートが2門。
水が随分白っぽく見えます。
小渋ダムは昭和44年に完成したダムで、もうすぐ50歳とのこと。ダムの宿命である堆砂が進み、現在は土砂バイパストンネルを試験運用している最中で、平成31年4月には本格運用を開始する予定です。
土砂バイパスの運用で、ダム機能の維持が+60年に伸びるとの事です。小渋ダムインフォメーションセンターにはダムカードとともに、ダムのパンフレットや、土砂バイパスについてのパンフレットなども用意されていて、ダムファンが喜ぶ情報満載です。
左岸を眺めると、真ん中にトンネル、岩の上に管理所がそびえ、まるで悪の秘密結社のような佇まいで妄想が膨らみます。あのトンネルの向こうには広大な悪の要塞と悪のメンバー訓練場(?)があるに違いありません。なるべくトンネルの先を見ないように、そんなワクワクする妄想を語っているとtanuが「ただの駐車場だよ」と水を差します。
「青葉隧道」という普通の名前が余計アヤシイ。これどう見ても何かヤバイ研究してる感じですよ。ちなみに管理所は2006年にできたそうです。
トンネルの左側には取水口ゲート操作室へのトンネルがあり、中は水がしたたり落ち、じめじめとした様子がうかがえます…
ヒンヤリとしています…
奥に見えるトンネルが、今通ってきたトンネルです。
何と発電所です!この組織は、地域に電力を供給しているようです。小渋ダムには第1から第3までの発電所があり、年間約1万世帯の電気を作っているのです。
悪の組織(だったら楽しいな)と思い込んでいた私は、自分の下衆さをちょっぴり恥じたのでした。
的っぽくて面白いです。何かの機材の照準合わせに使っているのでしょうか。
少し気になったのですが、小さな側溝に生えた雑草が所々抜けていました。職員の方がダム点検の際についでに抜いていくのでしょうか…
「欄干をパーカッション代わりに叩かないでください」という文句も入れて欲しいです。tanuがダムの反響が面白いのか調子に乗って叩いてて、とてもやかましかったです。どこかのダムのトランペット吹きを彷彿とさせました。
情報インフォメーションセンターは右岸にあり、管理所は左岸にあります。インフォメーションセンターの中には、放流設備制御装置の展示もあります。
平成25年まで利用していたとのことです。
こんな楽しい枠まであります。小渋ダムを背景に、自分も写っているダムカードのような写真が撮影できます。サイドテーブルにカードが2枚置き忘れてありました。きっと写真を撮る時に置いたまま、忘れてしまった二人連れがいたのでしょう。
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